魔女の草俺の通っている大学院には。英国の昔の医療事情を展示している、小さな資料館がある。 まぁ、医者なんてもんは近代に入る前は、いんちきのペテン野郎の商売だったわけで。 獣医なんてのは、さらに獣の医者なわけだから。 ペテンどころの騒ぎじゃなかったわけなのだ♪ さて、そんな資料室の一角にちょっと興味深いものを発見しました♪ ↑ マンドレーク (注:写真の手は僕の手ではありません♪) 『ハリーポッター』の授業でも登場しましたね♪ 別名をマンドラゴラと呼ばれたこの草は。 実は毒草でもあり、薬草でもある、魔女の必須のアイテムだそうな。 毒薬としてよりも薬草として有名だったようだ。 根の外皮を剥いて、糸を通して吊るして乾かす。もしくは、ワインと煮て漉したものが不眠症の薬や吐剤としてもしくは痛み止めや催眠飲料として使用されていた。 現在では、その中にヒヨスチンとスコポラミンという二種類の猛毒物質が含まれていることがわかっています。 それでもって、このマンドレーク。 かつては、大地より引き抜かれる時に金切り声をあげ、その金切り声を聞いたものはたちまち死に至ると信じられていたので、とんでもない最終方法を用いたのです。 その採集方法とは。 まず、マンドラゴラが抜けてしまわない程度に土を掘り、それに縄を結びつける。そして、もう一方の縄の端を犬に縛り付ける。 ↑ 当時の説明書より。実際にマンドレークは叫び声なんて上げませんよ♪ 犬をマンドラゴラの側に居させたまま遠ざかり、犬に肉を見せ呼び寄せる。そうして犬はマンドラゴラを大地より引き抜き、マンドラゴラの断末魔の悲鳴を聞いて死に至る。 このようにして引き抜いた証として、マンドラゴラと犬の屍を繋いだまま売られることもあった。 ・・・。 動物愛護精神旺盛なこの英国では。 かつて、人間の私利私欲のために。 こんな事をしてたんですよ、皆さん。 一方、大英帝国でこんな風にワンちゃんを虐待していた時代、日本ではと言うと。 天下の徳川幕府の徳川綱吉、犬公方様によってそれはそれはお犬様扱いだったのだ(笑) どうよ? どっちの国民が動物愛護精神旺盛だったかな? |